3月下旬、コロナ禍で正直なところ色々な不安と戦いながら、感染対策に取り組む中、鬱々としていた時期でした。
「先生、復職したいです!どうですか?」と明るく可愛らしい声が電話越しに聞こえました。
「いつでもありがたいよ!」と即答しました。
これから、感染拡大予防対策の為に、予約を制限かけて減らしていこうとしていた時でしたが、以前、新人の時から、しっかりと勉強をして、期待に応えてくれた技術と技能を磨いてくれた歯科衛生士さんでしたから、何の迷いもなく戻って来てほしいと思ったのです。
性格はとても優しくて、とても頑固!!(笑)
だからこそ、自分に妥協することなく、当時、講習会や学会員になり歯科衛生士として実力を研鑽していました。
幼いお子さんの子育ての真っ最中ですが、平日は午前10時半から午後3時半まで勤務してくれることになりました。
なかなかパート勤務希望者のいない土曜日も月に2回も勤務してくれると。
4月いよいよコロナ禍の為、診療時間や予約を半数まで制限して常勤3名の歯科衛生士さんが様々な不安を抱いているであろう中、気合で勤務してくれていました。これは、このような状況に陥ることは人生でも限られた経験の中、ただただ感謝しかありません。
物資が入手困難になる中、何とか手に入れたヘアキャップ・ゴーグル・フェイスシールド・N95マスク・防護用エプロンに身を包む時、コロナ禍の中では歯科は医療の末端の存在かもしれませんが、やはり緊張の日々でした。
お子さんを預ける園が4月より休園になり、もともとパート勤務してくれていた仕事熱心な歯科衛生士さんも勤務不可能となってしまいました。
そのような中、今回、復職してくれた歯科衛生士さんは、同じく休園になったのですが肉親の方のご協力が得られる状況であることから、4月は週2回からの復職スタートしてくれたのです。
そのお陰で、限られた回数ではありましたが、常勤の歯科衛生士さんを休ませてあげることも出来ました。
私の方がストレスで翳りがちな中、そのストレスを吹っ飛ばしてくれるほどの明るさで楽しそうに来てくれたのです。
「仕事は楽しいですから、大丈夫ですよ、先生~!」
何年かぶりの復職でしたが、技能実力はそのままに、むしろ、気配りや様々な面への目のきき方はパワーアップしたように感じました。
結婚して子育てする中で、彼女が更に身に着けてきた実力が発揮されています。
5月ゴールデンウイークが終了した頃、全員が揃いました。
当院の規模で平日は午前中、常勤3名・パート歯科衛生士2名の計5名もの歯科衛生士が活躍してくれていることが多いのですが、コロナ禍の感染対策として通常より更に時間のかかる除菌作業や院内の感染対策の為、人手がかなり必要になるため、皆が忙しく仕事をしてくれて院長として安心して診療出来ています。
昔、娘と思い厳しく教育したこともあった為、辛いこともあったであろう中、復職してきてくれた歯科衛生士さん達に感謝。
今、頑張って技術と技能を研鑽し実力をつけている歯科衛生士さん達に支えられ仕事ができることに感謝。
なのに、ついつい忙しいとバタバタばかりして、皆に迷惑をかけて空回りする院長です。(T_T)